 「艦これ」って知ってるだろうか?艦隊これくしょん、っつーゲームを。 今話題のPC専用ソーシャルゲームであり、あまりの人気に運営サーバーがパンク、 現在は毎日抽選によるつまりクジ引きによって新規ユーザーを受け入れてる状況だ。 しかも抽選の条件は基本的に平日午後5時半にログインする、というもの。 つまり普通の社会人ならば午後5時半に自宅のPCに全裸で待機してなければならないのだ。 仕事を定時に終わり最低でも30分以内に帰らなければならないのだ。 まぁつまり基本ムリゲーなわけで。ゲームを始める時点で。
凄い人気、やりたくてもやれない、と聞くと益々興味が出る人が出てなおさら人が集まるという悪循環。 つかたんも興味はあったが、「ソーシャルゲーって金かかるんでしょ?無料でも結局金出さないとまともに遊べないんでしょ?」と思い抽選に参加する気にもなれなかったのだ。 でもやってはみたい、って気も。最近は仕事も楽になってきたし、定時に終われるし、ノートもあるし、仕事帰りにPCのフリースポットもあるし、って事で一応抽選だけでもやってみようと思ったのだ。 そう、幸い仕事場からすぐ近くに無料のWi−Fiスポットがあるんだよね。これを使わないテはない。 抽選、っててっきり「新規ユーザーを今から募集・抽選します」とかやってメールに抽選結果でも届くもの、と思ってたんだけど、 なんて事ない、抽選に外れたらいつも通りサーバーが満タン状態です、という殺風景な状態表示。当選したら自動的にゲームが始まるというもの。 最初5時半にログインしたのに抽選が行われずサーバー満タンです表示が出るのみで「いつ抽選始めるんだよ!?」と思ってた。なんて事ない、その時点で抽選から漏れてたんだね。 つかたんは2回目で当選。実際抽選から漏れる度に当選確率が上がっていく仕組みのようだ。多分つかたんは2回目で当選なのでラッキーだったのだろう。 この仕組みは公式にハッキリと書かれてるわけではないので、益々新規ユーザーのハードルが上がってるという。知らないとどうやってゲームに入れるかわかんないしな。
抽選に勝ち抜けた、と聞くとこれだけで優越感でワクワクしてくる。「それだけの競争率なんだからどんだけ面白いゲームなんだろう?」と。 ゲームとしては第二次世界大戦時までの実在する戦艦・空母・潜水艦などを擬人化、カワイイ女の子の戦艦が敵と戦いレベルを上げていくというもの。 ぶっちゃけただそれだけ。 例えるのならRPGからストーリーを削除し、戦闘はオート、レベルを上げて装備を変えてクラスチェンジする、ひたすらそれだけを繰り返す。それだけの内容だ。 つまりひたすらキャラクターを集め、成長させるだけのゲームなのだ。壮大なストーリーは無い、壮大もなにもストーリーが無い。 もっとも、ソーシャルゲームとはそおいうものなのだろう。単純なコレクションと成長の作業ゲーと言える。 逆にストーリーや緻密な作業が必要とされないからこそ、気負わずに気軽に遊べるのが良い。 ってより凝り過ぎてプレイするのに疲れる家庭用ゲームへのアンチテーゼなのがソーシャルゲーなんだろう。 だからソシャルゲーが儲かって家庭用ゲームの人気が落ちてるのだろうな。
キャラクターを集めひたすら成長・強化していくだけ、のゲームなのだが、 何がいいってやっぱり戦艦を擬人化したカワイイキャラクターだ。 戦艦から空母まで非常に数が多くその数なんと150種類以上。今後も増える可能性がある。 さすがに150種類ものキャラクターを一人の絵師が描くのは不可能なわけで、様々なイラストレーターが様々なデザインで描いていて、 好みの絵、そうでもない絵、などの個性を出している。 そしてしゃべる。150種類もの戦艦キャラが全ての台詞をしゃべるのだ。しかもプロの声優が中の人。 まぁストーリーが無いので「撃て!」とか「元気ないわね?私がいるじゃない!」などと掛け声や登場時の台詞など、決められた台詞なので1キャラにつき台詞は長くてもせいぜい数分って所。 それでもカワイイ艦隊ちゃんが「はわわ!?びっくりしたのですぅ」とか「あの!あの!・・・・ありがとう」とか言うとたまらん。 電ちゃんが!電ちゃんが!電ちゃんが最高!なのです!しかもレベル99にすると文字通り「俺の嫁」にする事もできるという。 可愛く擬人化した、と言っても実在した戦艦達であり、キャラクター化・設定化するに際にちゃんと元ネタを考慮して作られてるのだ。 例えばドジっこで優しい気弱の性格、って設定は、演習中に間違って味方を撃ってしまい沈めちゃった、とか、優しい性格は戦時中に被害を受けた船員の救助に勤めた、などのエピソードから来るわけで。 まぁそれは電ちゃんなのだが!! だから決していい加減に作られてるわけではなく、意外とちゃんと考えられてるというか、キャラクターからかつての元ネタを調べてみるのも面白いのだ。 これは萌えミニタリーストーリー全般に言える事で、キャラクターの魅力と元ネタの史実の深さ、2つの魅力と深さが武器になる。 先に書いたストライクウィッチーズとガールズ&パンツァーもそれで成功したと言える。 各シリーズに関連性は無いが、これらは角川が関わっている。地・空・海と、地のガルパン・空のストパン・海の艦これ、って感じでプロモーションもしてたりする。 最近の角川書店はミニタリーで攻めてるのね。
またキャラだけではなく、要のゲームももちろん面白い。単純ながら実にハマる作り。 お気に入りのキャラを成長させる、ってのはもちろんであるが、 集めた艦隊のどの子を使いどう編成するか、どの武器を持たせるか、傷ついた娘の修理の順番はどうするか?兵器開発にどれくらいコストかけるか?ミッションはどれをこなすか? などなどシンプルながら中々奥が深い。基本は艦娘達をどう効率よく強くするか?って事なんだけどそうそう簡単には行かないのだ。 艦娘(「かんむす」と読む)は連続して戦わせると疲れてくるし、当然ダメージを受ければ修理しなければならない、 しかし疲労回復するにも修理するにも必要なのは経費だけではなく時間も必要となる。 成長した艦娘の修理にはリアルタイムで30分以上するのはザラで、当然修理中の娘は出撃させる事はできない。 つまり基本「待ちゲー」なのだ。そこがもどかしくもあり、ゆるくもある。ガツガツ遊ぶんじゃなくて何かのついでや何かをやらながらプレイするのが丁度良いのだ。 その時間配分の塩梅もゲームを楽しむ上でのテクニックでもある。 それでいてシビアな所はシビア。レベル99に育てたキャラも轟沈させられれば二度と蘇る事は無い。つまり死ぬ。 「提督・・・お別れです・・・」とか言って死なれたら悲しすぎる・・・・
戦艦、と一口に言っても、大型艦やら小さな駆逐艦などがあり、大型艦は確かに強いが運用コストが高い、などメリットデメリットがあり、そこも当然キャラの個性となる。 プレイ初期は一番小さな駆逐艦しか使えず、しかもその駆逐艦はレベルを上げても戦艦などの大型艦の性能には遠く及ばない。 だが運用コストが安いのはもちろん、素早く中々ダメージを受けにくい、特定の武器は大型艦に大ダメージを与えられる、など侮れない部分も多い。 だからどの娘も成長させる楽しみがある。強くない電ちゃんも成長させれば強いのです! そして最初に心配してた課金要素。本当に課金しなくても全然問題なく楽しめるのだ。 家庭用ゲームでも追加要素や楽にプレイするために課金要素(DLC)があるが、あれはあくまでも補助というか金出さなくても楽しめるように作ってるわけで、 ソーシャルゲーの艦これもそれと全く同じレベルでの課金要素に過ぎない。本当に課金しなくても問題無いのだ。これはソシャルゲーでは結構珍しいらしい。 じゃあ儲かってるのか?と言うと実際儲かってないらしい。じゃあ無料のボランティアか?というとそうではなく、ゲームはプロモーションでグッツなどで儲けるって方向性にしてるらしい。
またソーシャルゲーにつきものの「他ユーザーとの協力プレイ」「他ユーザーとの対戦」というのも無いのだ。 基本ソーシャルゲーって対戦やランクで「競わせてお金を使わせる」って感じでしょ? ライバルに勝つために課金する、仲間に付いていくために強化・課金するって感じだったと思うんだよね。 艦これは対戦要素が無い。あえて無くしてる。演習、という名の他ユーザーとの対戦があるにはあるが、 それはサーバーが勝手に同レベルのユーザーからキャラを抜き出して対戦相手として設定してるだけで、ユーザーが故意に対戦させてるわけじゃあないのだ。 つまり自分のキャラも与り知らない所で勝手に戦ってるかもしれない、って程度。ライバルとの戦いってよりゴースト的ものかな? ネットゲー・ソシャルゲーは「人とのふれあい」が醍醐味みたいな所があるのだけれど、 ひきこもり気味な日本人にとって「なんでプライベートや遊びでも人間関係に気をつけなければならぬのだ?」とも思うんだよね。 無課金、一人専用プレイ、などの要素も人気に繋がってると思うのだ。
最初の印象は単調なゲームだなぁ・・・って感じだったけど、 慣れてくるとやっぱ人気なだけはある。単純なようで奥が深いシステム、文字通り萌え艦隊をこれくしょんする楽しみ、成長させる楽しみ、気負わず気楽にプレイできる環境、 ソシャルゲーの裏を付いた作りは関心する。 今年中にアニメも放映される予定でその人気は益々上がっていく事だろう。 と、なると今後益々ゲームに参加するのは難しくなる可能性がある。 さあ今のうちに、艦これを、始めるのだ。電ちゃんを。愛でるのだ。 |
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